今回は、xy座標上の線分の比に注目して学んでいきます。
前回までよりもさらに実践的な内容に踏み込んでいくので、しっかりと図を見ながら理解していってください。
また今回は線分上の比を軸にとばすという、受験問題を解く上で頻出のテクニックも見ていきます!頑張っていきましょう。
今回のポイントはこちら。
比は軸にとばせ!!
中点・内分点・外分点
まずは基本的な点の、座標を使った表し方を見ていきます。
特に中点はいやってほどよく使うのでここで覚えてしまいましょう。
中点
点A(x_1, y_1)と、点B(x_2, y_2)の中点をMとすると:
M\left( \frac{x_1+x_2}{2},\frac{y_1+y_2}{2} \right)
で表されます。厳密には違いますが、イメージとしては2つの点の平均をとるようなイメージですね。図にするとこんな感じ:
内分点
上と同様に、点A(x_1, y_1)と、点B(x_2, y_2)をまず考えます。
線分ABをm:nに内分する点を内分点Pとすると:
P\left( \frac{nx_1+mx_2}{m+n},\frac{ny_1+my_2}{m+n} \right)
で表されます。図にするとこんな感じ:
これに、m:n=1:1を入れると中点の公式が出てきます。
確かに、中点をとることと1:1の内分点をとることは同じですよね。
外分点
点A(x_1, y_1)と、点B(x_2, y_2)について、線分ABをm:nに外分する点を外分点Qとすると:
Q\left( \frac{-nx_1+mx_2}{m-n},\frac{-ny_1+my_2}{m-n} \right)
で表されます。m>nでもm<nでも、どちらも同じくこの公式で表されるのですね。
m>nのとき、図にするとこんな感じ:
m<nの時はこんな感じ:
内分点の公式のnを、-nに置き換えたものが外分点の公式になっています。
類似点を見つけると覚えやすいですね。
比は軸に飛ばせ!
比は軸に飛ばせ!とは、簡単に言えば「線分の比が各座標の差の比に対応している」ということなのですが、これだと分かりづらいですよね笑
というわけでこんな例を挙げてみましょう。
上のような図があったとしましょう。
さて、ここでAP:PB=1:2であると言われたら…
のようにx軸に垂線を下したとき、A’P’:B’P’=1:2になります!
(理由は、相似を考えてみれば一発です。)
こうすると何が嬉しいのか?というと、こうすると比の情報から点AとBのx座標の情報が得られる、というのが嬉しいのです。
例えば上の図で、P’は原点Oと一致するとしましょう。すると正の数pを用いて、
なんていう風に、座標を文字で表すことができます。
難しい問題はとりあえず座標を文字で置いたりするのが必須になりますから、これは絶対マスターしたい知識です。
座標を軸にとばす、という意味が分かりましたか?
例ではx軸にとばしていますが、もちろんy軸にとばしてもOKです。
それでは、今回のポイントです。
比は軸にとばせ!!
今回の宿題
- 中学2年の単元「一次関数」などから、グラフの問題15問以上
を、今回の説明を意識して解いてみてください。
学校で配られた問題集でも、ネット上の問題でも大丈夫です。