三角形の中でも、特別な特徴を持っているものは受験においてよく問われる傾向があります。特に二等辺三角形や正三角形はその最たるものでしょう。
そんな特徴のある三角形に対して大事なのは、特徴のある三角形だと気づいた瞬間に、それに特有な性質を頭に浮かべることです。これさえできるようになれば、ヒントを見落としてしまったがゆえに答えんたどり着けなかった、なんてことが格段に少なくなります。
というわけで今回は、特別な三角形を見たら何を思い浮かべなければいけないのか?ということをまとめてみましょう。
30度・45度・60度や√2・√3などの数字が1つでも出てきたら、特別角の三角形を疑え!
特殊三角形
二等辺三角形
二等辺三角形を見て思い浮かべるべきは、次の3つです。
- 2つの辺が等しい。
- 底角が等しい。
- 頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する。
1.と2.はよく使うので見落としづらいですが、案外3.が思い浮かびません。気をつけましょう。
正三角形
正三角形を見て思い浮かべるべきは、次の3つです。
- 3つの辺が等しい。
- 内角は全て等しく、その大きさは60度。
- 重心・内心・外心・垂心が全て一致する。
特に2.の、60度という数字が鍵となることが多いです。なぜなら、正三角形の中には自然と1:2:√3の三角形が隠れているから。出題者としては、「これは正三角形だけど、特別角の三角形の性質も使えるよ?」というひっかけがしやすいのです。
あともう1つ、正三角形で覚えておくべきは面積公式でしょう。
覚えていなくても普通の三角形と同じように計算すれば解けますが、覚えておくと便利なので知っておきましょう。
特別角の三角形
特別角の三角形とは、以下のような直角三角形のことです。
ここで大事なのはただ1つ。図中に特別角の三角形があると気づくことです。これさえできれば第一関門は突破したと言っても良いでしょう。これは一体どういう意味か?と言うと…例えば以下の図を見てください。
この図形、ぱっと見は特別角の三角形ではないですが…Cから垂線を引いてみると:
特別角の三角形を2つ繋げた形になっていることが分かりましたね。今後過去問演習をやっていく中でこういったことはよくあります。こういった説明の中で紹介されれば気づきやすいと思うのですが、受験問題の中でこういう形が出てくると多くの受験生は気づけません…。
ですからポイントとして覚えておいて、少なくとも気づけるようにしておきましょう。
30度・45度・60度や√2・√3などの数字が1つでも出てきたら、特別角の三角形を疑え!
30度、45度、60度や、\sqrt{2}、\sqrt{3}という角度が出てきたら、十中八九特別角の三角形がかくれています。これはかなり重要なポイントです…まあ関係ないことももちろんありますけどね笑
三辺が整数比の三角形
最後に、三辺の長さが整数比の三角形のうち、有名なものを紹介して終わりにしましょう。
語呂合わせにすると覚えやすいので、語呂と一緒に載せておきますね。
- 3:4:5 (さしご…まあ皆さん知ってると思うので適当に笑)
- 5:12:13 (恋に意味なんて)
- 7:24:25 (何しにここへ)
- 8:15:17 (背後に伊奈…昔、伊奈くんというお友達がいたので笑)
この辺まで覚えておけば大丈夫でしょう。こういうのを知っていると、たとえば問題設定に長さが17の辺とか出てきたら…もしかしたら直角三角形がいるかも?なんて推測できたりします。(まあ邪道ですが)
そういう意味でも、こういう暗記系は受験の武器になるので覚えてみてください。
今回の宿題
- 中学2年の単元「空間図形」などから、問題15問以上
を、今回の説明を意識して解いてみてください。
学校で配られた問題集でも、ネット上の問題でも大丈夫です。