前回は、計算の一番初めでやらなければいけないことを学びました。
今回は、実際に計算をしていく上で非常によくある計算ミスの例を学び、自分で計算するときに気をつけられるようになりましょう!
今回学ぶポイントはこちら。
- 符号と指数は計算ミスのもと!
符号の付け間違いに気をつけろ!!
「なんでこんなミスしてるんだろ…」という計算ミス。その中でも符号に関するミスはかなりの人がやらかしがちであり、一回クセになってしまうと何回もミスを繰り返してしまうことが多いです。
まずは、そんなミスの頻出パターンを2つ紹介します。
「マイナスかっこ」でミスる
以下の式を見てください:
-(4+b)=-4+b
この式、めちゃめちゃ計算ミスしてます。どこか分かりますよね?そう、括弧をはずしてマイナスを分配するときに、後ろのbに分配し忘れているんです。
正しくはこう:
-(4+b)=-4-b
なんだ簡単なこと、と思うかもしれませんが、このタイプのミスは本当に多いです。長い式変形の途中など、つい気が抜けてミスしてしまうんですね。
似たようなミスだと、こんなのもあります:
-\frac{a-b}{2}=\frac{-a-b}{2}
どこが間違えているか分かりますか?
正しくはこうです:
\begin{aligned} -\frac{a-b}{2}&=-\frac{(a-b)}{2}\\ &=\frac{-(a-b)}{2}\\ &=\frac{-a+b}{2}\\ \end{aligned}
分母の多項式に分配するときは、隠れた括弧を忘れないようにしなければいけません。
今回は、bにマイナスを分配し忘れていたのですね。
「移項」するときにミスる
移項するとき、符号が入れ替わるのは知っていますね。たとえば、
\begin{aligned} a+b&=0\\ a&=-b \end{aligned}
みたいなことです。bを右辺から左辺に移項するときに符号が+から-に変わっています。
よくありがちなミスはこうです:
\begin{aligned} a+b&=0\\ a&=b \end{aligned}
完全にミスなのですが、試験中などでは緊張していて気づかないのですね。
指数法則に気をつけろ!
そもそも、指数法則がうろ覚えという人が多いですね。
いったん復習しておくと、こんな感じです。
\begin{aligned} m,nを整数とする:\\ a^ma^n&=a^{(m+n)}\\ (a^m)^n&=a^{mn} \end{aligned}
大丈夫そうですか?分からない人はいったん検索するなどしましょう。
さてそんな指数法則ですが、約分の時のミスが多いです。
こんな感じ:
\begin{aligned} a^2\times\frac{1}{a^5}\times\frac{a}{3}=\frac{1}{3a^3} \end{aligned}
さてどこがミスでしょう??(間違い探しみたい笑)
これ、分母のaの指数は3じゃなくて2ですよね。
指数って小さいので、約分の時に見間違えたり、今回の例だと「どことどこを約分したか?」ってことが分からなくなったりしがちです。
正しくはこうですね:
\begin{aligned} \cancel{a^2}\times\frac{1}{a^{\cancel{5} 3}}\times\frac{a}{3} &=\frac{1}{a^{\cancel{3}2}}\times\frac{\cancel{a}}{3}\\ &=\frac{1}{3a^2} \end{aligned}
ミスをしないために
計算ミスでありがちな、符号と指数についてのミスを取り上げました。
というわけで今回のポイントは、
- 符号と指数は計算ミスのもと!
です。計算するときにこれを意識するだけで、計算ミスが減ると思います!
さらに計算ミスを減らすためには、
- 自分のしがちなミスをメモして、日頃の計算で意識するようにする。
- ミスしそうなところは途中式を丁寧に書く。
などをすると良いでしょう。
やりがちな計算ミスは人によって様々だったりするので、自分の計算ミスをメモしておくのはかなり重要です!是非やってみてくださいね。
今回の宿題
- 中学2年の単元「式と計算」から計算問題15問以上
を、今回の説明を意識して解いてみてください。
学校で配られた問題集でも、ネット上の問題でも大丈夫です。